toeギタリスト美濃隆章の機材へのこだわりとは?

美濃隆章さんのプロフィール

 美濃隆章さんは、日本のインストゥルメンタルバンド「toe」のギタリストとして知られています。彼の独特なギタープレイと膨大な機材へのこだわりは、バンドの音楽性を支える重要な要素となっています。

 1970年代生まれで、音楽活動を始めたのは学生時代からです。元々はベーシストとしてバンド活動をしていましたが、後にギターに転向し、その後も数々のバンドに参加しました。toeを結成したのは2000年で、以降として活躍を続けています。

 美濃隆章のギタリストとしての活動は、月刊「足下調査隊!」でも取り上げられており、そこで彼の使用する機材やギターに対するこだわりが詳しく紹介されています。特にエフェクターに対する美濃の情熱は強く、多彩なペダルボードの組み合わせで独自のサウンドを作り上げています。

 彼のギタープレイは、シンプルでありながらも緻密に計算されたフレーズが特徴で、テクニカルな部分とエモーショナルな表現を両立させています。また、toeのライブではその場のフィーリングに応じた即興演奏も披露しており、観客を魅了しています。

 美濃隆章さんはギタリストとしてだけでなく、自身のスタジオを運営しエンジニアリングにも力を入れています。新拠点でのスタジオ作りについても積極的に情報を発信し、多くのエンジニアやミュージシャンに影響を与えています。

メインのペダルボード

 toeのギタリスト、美濃隆章さんは、非常に繊細でバラエティに富んだ音色を追求するために、メインのペダルボードにこだわりを持っています。彼のペダルボードは、様々なエフェクターを組み合わせることによって、独自の音世界を作り上げています。その構成や接続順にも一切の妥協がなく、彼の音楽的スタイルをサポートするための重要な要素となっています。

アルモア製エフェクター・ボード

 美濃隆章さんのメインペダルボードは、アルモア製のエフェクター・ボードを使用しています。このボードは、頑丈で軽量、そして持ち運びがしやすい点が特徴です。特にツアーやライブでの移動が多い美濃さんにとって、耐久性と使いやすさを兼ね備えたアルモア製のボードは理想的な選択となっています。


使用しているエフェクター

 美濃隆章さんが使用しているエフェクターは多岐にわたります。彼のペダルボードには、定番の歪み系エフェクターから、モジュレーション系、ディレイ、リバーブなどが並べられています。中でも、アナログ・ディレイは彼の音作りに欠かせないアイテムです。一つ一つのエフェクターが美濃さんのバンド「toe」における独自の音楽スタイルを形成するために重要な役割を果たしています。

 例えば、彼のボードには、BOSSのコンパクトペダルシリーズや、エレクトロ・ハーモニックスの名作エフェクターが含まれています。また、美濃さんは独自の音色を求めてカスタムエフェクターも使用していることが知られています。これらのエフェクターを駆使することによって、toeの楽曲に多彩な表情を加えることができるのです。

 このように、美濃隆章さんのメインペダルボードは、彼自身の音楽的ビジョンを具現化するための重要なツールです。月刊「足下調査隊!」などでも取り上げられ、そのこだわりの機材選びと使い方について詳しく紹介されています。toeのライブやコンサートでも、その豊かで立体感のある音色を楽しむことができ、ファンからも高い評価を得ています。

アナログ・ディレイへのこだわり

 美濃隆章はギタリストとして、音の深みと広がりを追求する中でアナログ・ディレイに強いこだわりを持っています。アナログ・ディレイはデジタル・ディレイとは異なり、温かみのある音質を提供するため、多くのミュージシャンから愛されていますが、美濃氏もその魅力に取り憑かれた一人です。

 アナログ・ディレイの特徴として挙げられるのは、その自然なエコー効果と音の変化です。美濃氏は自身のサウンドにこの特性を取り入れることで、楽曲に奥行きを与えています。特にtoeのライブパフォーマンスでは、アナログ・ディレイを駆使して幻想的な音空間を作り出し、観客を魅了しています。

 また、美濃氏は月刊「足下調査隊!」のインタビューで、具体的にどのアナログ・ディレイを使用しているかについても語っていました。彼のメインボードには複数のアナログ・ディレイが組み込まれており、それぞれが異なる役割を果たしています。例えば、短いディレイタイムを設定したペダルを利用してソロの部分を強調するなど、細かなセッティングへのこだわりも見受けられます。

 このように、美濃隆章はアナログ・ディレイを単なるエフェクトとしてではなく、楽曲制作やライブパフォーマンスの一部として大切に活用しています。toeの音楽に不可欠な要素として、アナログ・ディレイがどのように活かされているのか、そのこだわりと技術は、多くのギタリストにとって学ぶべき点が多いでしょう。

Line 6 DL4の活用術

 toeのギタリスト、美濃隆章が愛用するLine 6 DL4は、彼の音作りにおいて欠かせないエフェクターの一つです。その多彩な機能を駆使して、彼独自のサウンドを創り出しています。ここでは、その活用術について紹介します。

プリセットの設定

 美濃隆章はLine 6 DL4を使用する中で、特にプリセットの設定にこだわりを持っています。彼のボードには複数のプリセットが用意されており、それぞれが楽曲ごとに最適なディレイタイムやフィードバックを持つよう調整されています。例えば、toeの代表曲「Kodokushi」では、微妙なディレイタイムの変化を利用して繊細なリズム感を創り出しています。また、ライブでは急なシーン変えにも対応できるよう、複数のプリセットを瞬時に切り替える技術も身につけています。

ルーパーの使用法

 Line 6 DL4のルーパー機能も、美濃隆章の演奏には欠かせません。彼はこのルーパーを活用して、ライブ中に即興的なフレーズを重ねることができます。特にtoeのライブでは、彼がルーパーで作り出す独特な音の層が観客を魅了するポイントとなっています。具体的には、一つのフレーズをループさせ、その上に新しいメロディを重ねることで、楽曲に豊かな深みを与えています。また、ルーパー機能を使う際は、フレーズの録音と再生のタイミングを正確に合わせることが求められるため、相当な練習を重ねたことが伺えます。


ギターチェンジと使用ギター

フェンダーJazzmaster

 美濃隆章さんが長年にわたり愛用しているギターのひとつに、フェンダーJazzmasterがあります。このギターは、その独特な音色と多様な表現力で知られており、美濃さんのサウンド構築に欠かせない存在です。Jazzmasterは見た目の美しさと弾き心地の良さから、多くのギタリストに支持されていますが、美濃さんにとってもその例外ではありません。

 月刊「足下調査隊!」で取り上げられたインタビューで、美濃さんはJazzmasterについての愛情を語っています。彼はこのギターのスムーズなネックと広い音域を高く評価しており、特にライブでの演奏においてその性能を実感しているとのことです。さらに、美濃さんはJazzmasterの独特のトレモロユニットについても絶賛しており、これは彼のサウンドに深みを与える要素となっています。

音色の違い

 使用するギターによって音色は大きく変わります。フェンダーJazzmasterは、他のギターと比べても特にその音色の幅が広く、独自のトーンを持っています。美濃隆章さんはこの特性を最大限に活かし、曲ごとに異なる音色を使い分けています。

 例えば、Jazzmasterはクリーントーンでも非常にクリアでありながら、ハムバッカーのような厚みも表現できるため、美濃さんの多彩なプレイスタイルにぴったりです。また、ピックアップセレクターを切り替えることで、瞬時に音色を変えられるため、ライブでは非常に便利です。これにより美濃さんは、toeの楽曲で求められる多様な音色を瞬時に再現できるのです。

 2018年11月12日に開催されたtoeのコンサートでも、美濃隆章さんはフェンダーJazzmasterを使用し、曲ごとに異なるトーンを駆使して観客を魅了しました。特に、エフェクターとの併用による音色の変化は圧巻で、美濃さんのギターワークの才能が存分に発揮されました。

 このように、フェンダーJazzmasterの特性を活かして美濃隆章さんは多彩なサウンドを創り出しており、toeの楽曲に独特の深みと広がりを与えています。

過去の機材トラブル

 美濃隆章は、多忙な音楽活動の中で数々の機材トラブルに見舞われてきました。その中でも特に深刻だったのが「機材車盗難事件」です。この事件は、業界内外で大きな話題となり、美濃さんのファンのみならず、多くのミュージシャンにとってもショックな出来事でした。

機材車盗難事件

 この事件は、美濃さんがtoeのツアー中に発生しました。2018年のツアーの帰り道、彼らの機材車が突如として盗難されてしまいました。車内には、ギターやエフェクター、アンプなどの高価な機材が積まれており、それらは長年かけて美濃さんが集めてきた大切なものでした。ぶっきらぼうに奪われた機材を前に、美濃さんは言葉も出ないほどショックを受けました。

盗難後の対応

 盗難発覚後、美濃さんとtoeのメンバーはすぐに警察に通報し、SNSを通じて情報の提供を呼びかけました。友人やファン、音楽業界の仲間たちも協力して情報を拡散し、何とか機材を取り戻そうと努めました。その結果、SNSの拡散や情報提供により、一部の機材が見つかり戻ってきたことは幸運でしたが、完全に取り戻すことは叶いませんでした。

 この経験を通じて、美濃さんは機材管理の重要性を改めて痛感し、以後のツアーではセキュリティや保険などの対策を強化するようになりました。また、ファンや仲間の温かいサポートに感謝しつつ、新たな機材を手に入れ、さらに創造的な音楽活動を続けています。

プライベート・スタジオ

ルーム・チューニングの工夫

  美濃隆章のプライベート・スタジオは、彼の音楽制作において非常に重要な役割を果たしています。まず最初に注目すべきは、ルーム・チューニングの工夫です。室内の音響環境を最適化するために、彼は様々な吸音材や拡散材を使用しています。これにより、余計な反響を減らし、クリアな音像を得ることができます。

  特に、スタジオ内の壁や天井に設置された吸音パネルは、音のこもりを防ぎ、録音やミックス作業をスムーズに進める助けとなっています。また、床にはカーペットを敷き、音の反射をさらに抑える工夫が施されています。これらの細かな工夫によって、美濃のプライベート・スタジオは、どんなジャンルの音楽でも高品質なサウンドを実現できる空間となっています。

使用機材の紹介

  美濃隆章のプライベート・スタジオには、彼の独自の音楽スタイルを支えるための多彩な機材が揃っています。特に目を引くのは、彼の愛用するフェンダーJazzmasterギターと、高品質なエフェクター類です。エフェクターには、BOSSやLine 6などの信頼性の高いブランドが多く含まれています。

  アンプに関しては、彼はマーシャルやフェンダーのヴィンテージ・アンプを主に使用しており、これにより独特の温かみのあるサウンドを実現しています。また、スタジオには最新のデジタル・オーディオ・ワークステーション(DAW)も導入されており、録音からミキシングまで一貫して行える環境が整っています。

  プライベート・スタジオでのエンジニアリングにもこだわりが見られ、特にトップエンドのオーディオ・インターフェースやモニタリング・システムが設置されています。これにより、美濃は細部までこだわった音作りを追求できるのです。以上のように、美濃隆章のプライベート・スタジオは、彼の音楽にかける情熱とこだわりが詰まった場所となっています。